アットホームな昔ながらの良さの残るワイナリーでした by 旅ガラス
シナピウスヴィンヤード-Sinapius Vineyard-
- 外観 植物と同化しています。
- 葡萄畑 他のワイナリーと比べてかなり密度が濃いめです
- (左下)ラベルデザイン シンプルな雰囲気
- (右下)こんがり焼けた肌が特徴の奥さんと2ショット
- 2005年にビジネスを買収、葡萄畑は1994年よりスタートのワイナリー
- 1ha当たりの植樹数が多いのが特徴。7700-11000本/ha。また、ワイアーも地面40cmとかなり低め
- ワイン造りは人の手をほとんど加えないミニマムスタイル
URL : https://sinapius.com.au/
補足 植樹数やワイヤー位置の関係
1ha当たりの植樹数が多いのが特徴。7700-11000本/ha。
また、ワイアーも地面40cmとかなり低め
だからどうしたの?となりそうなので補足です。
植樹密度が多いと、一般的にワイン品質向上と収穫量増加が見込めます。
- 品質向上は農耕機械を導入できず、作業が手作業になるため
- 収穫量増加は葡萄の樹が沢山植わってるため
で、新世界(ヨーロッパ以外の新しい葡萄の産地)では機械が入れるように葡萄畑を作るのが一般的です。その方がトラクターなどの農耕機械が導入でき、生産効率があがるからです。
だいたい植樹間隔は1-2m、畝間は1.5-3mの間隔
例
- 植樹間隔1m / 畝間1.5mの場合:6666本/ha
- 植樹間隔2m / 畝間2mの場合:2500本/ha
ちなみにシャンパーニョ地方の最大理論値:8000本/ha程度だそうです(HPに書いてありました)
ブランドの品質維持のためにルールが設定されてる地方もヨーロッパだとよくあります。
これと比べると、このワイナリーの7700-11000本/haが多いのが分かると思います。ので、このワイナリーが植樹密度をアピールしてるのは
手作業で高品質のワインを造ってますよー
と言いたいわけです
ただし、他にも地質条件や剪定量、地形などによってもやはり品質や生産量は変化しますので、植樹密度を一概に比べることはできません。←あくまでこちらが結論
続いてワイヤーの高さ
これについては40cmと低い理由がわかりません(笑)なんでなんでしょうか?
また、ワイヤーの高さも80-120cmくらいが多いと思います。これ、あんまり低いと作業が中腰になるのでめちゃくちゃキツイです(笑)
テイスティング -Tasting-
今回テイスティングしたのは7種類
- Sparkling blanc de blanc 2006
- Clem Blanc(5種の白葡萄ブレンド) 2017
- Chardonnay 2016
- Gamey 2017
- Pinot Noir Home Vineyard 2016
- Pinot Noir La Clairiere 2016
- Pinot Noir The Enclave 2016
:旅ガラスのお気に入り
:レア品種
Chardonnay 2016
強いオークの香りとスーッ香る花の香り。これはバランスがよくて美味しかったです。スパークリングやピノノアールもなかなか美味しかったですが、個人的にはこのシャルドネがぶっちぎりです。
Gamey 2017
ボジョレーヌーヴォーの赤と言えばこのGamey。赤とは思えない軽さが特徴です。ここはどれだけ熟成させたか知りませんが、フルーティーでほんのりスモーキー、あっさりした口当たりとメモを取ってます。
【ワイナリー訪問時の感想】
トウモロコシ畑に囲まれたような景色が魅力
葡萄畑は葡萄畑なんだけど、あまり開けてないんです。
まぁトウモロコシ畑ほど高いわけでもないのですがw
入り口から急な坂道とその両側すぐにある葡萄畑。密度が濃い鬱蒼とした雰囲気が一目でわかります。
でも登り切ると景色が開けていますし、開放感あふれる景色はなかなか感動もの。普通の葡萄畑が眼下に広がるのと違って距離が近いです。
ここで飲むワインはなかなか趣深い、郷愁の気持ちを抱かせる不思議な場所でした。特に温かい家族が経営してる感じが良いです。田舎育ちらしいおてんばな姉妹がいる感じはほんわか温かい気持ちにしてくれますよ。
総合評価
ワイナリー行くべき度80%です。
(70%が合格点)
ややワインが高めですが、その分品質は高いと思います。接客も丁寧、セラードアの雰囲気もアットホームでオススメです。
ワイナリー訪問数 96軒目 / ワイナリーテイスティング数 累計656
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