「外はカリッと、中はトロふわ」
たこ焼のキャッチフレーズ。
冷凍たこ焼をレンチンしてもカリッとならない、トロふわだって怪しい。
でもね、
アツアツ&こってりソースマヨネーズwith青のり&かつお節
旨いじゃん。
あれ、もしかしてワインのおつまみになるんじゃない?
ってことで今回は
「たこ焼×ワイン!冷凍たこ焼はワインのおつまみになれるのか?」
たこ焼の分析
たこ焼っていうと意外と油っこい。
関西は知らないけれど、関東出身の旅ガラスにとってたこ焼は「銀だこ」
- ソースとマヨネーズがたっぷり掛かってる
- 青のりとかつお節が良い香り
- ふわトロな触感+意外と油っこい
そんなわけでワインに合わせるなら
- ソースマヨネーズに負けない強さ or ソースのコクに寄り添うタイプ
- のり、かつお、タコの海鮮を生かせる酸味の効いたタイプ
- 油っこさを取り除くリフレッシュ感があり、かつスイスイ飲めるタイプ
こんな要素があると合うと思います。
ちなみにソースの分析は先行研究があるので、以下で解説します。
先行研究にリサーチ
ワイン選定に向けて先行研究をリサーチ。
興味深いことに意外と先行研究されていました。その中でも特に面白そうなのを2つ抜粋。
Mellowのオススメ
「ノンアルコールワイン」をメインに情報発信するサイト。たこ焼きとのマリアージュ記事がありましたので一部抜粋します。
たこ焼きとの食べ合わせは赤ワインが最適と言えます。
というのも、たこ焼きには、ソースの濃厚なタレを付けますよね。
ソースにはさまざまなスパイスが入っているので、スパイスのきいた「たこ焼き」と合わせると、さらに「赤ワイン」美味しく頂けます。もし、たこ焼きにマヨネーズを付けるのが定番だという人は、赤ワインと合わせるときは、マヨネーズは控えましょう。
マヨネーズは卵黄が含まれているので、赤ワインとは合いません。
また、人気のトッピングである明太子も赤ワインとの相性はよくありません。
ソースとかつお節と青のりを多めにして、濃厚な赤ワインでさらに味わい深く頂きましょう。
赤ワイン推し。そしてマヨネーズはNG。なかなか悩ましいチョイスです
たこ焼にマヨネーズは欲しい!でも赤ワイン×マヨネーズは難しい!
でもマヨネーズ入ってても、マヨネーズの酸味やまろやかさを引き立てられれば何とかなるかもしれない。そして王道理論を覆してこそ実験価値がある(笑)
「マヨネーズに考慮して赤ワイン」を選んでみましょう。
WINE WHATのお好みソースマリアージュ
お好みソースとワインのマリアージュの記事も書いてました。たこ焼きじゃない?でも今回とても参考になりそうなのでピックアップ。
色々なワインが紹介されていましたが、旅ガラスの琴線に触れたのはソムリエ・太田賢一氏の総評部分。
[赤]大榮産業
カンティーナ・ヴァルパンテーナ
プレミアム・アパジオ・ロッソ・ヴェロネーゼ2011
柔らかな口当たりで熟度の高い黒系ベリー、ドライフルーツと甘いスパイスのフレーバー。グリッピーでも雑味無く、いい意味での脱力感。関西お好み焼に合わせるとワインの旨みがソースと調和し、生地の香ばしさやキャベツを咀嚼したときの軽やかさがバランスよく調和。世界初(たぶん)! 第1回WINE-WHAT!? お好み焼ワイン選手権(後編) ソムリエ・太田賢一氏の総評より引用
イタリアの赤スパークリング。ヴィンテージ付きってことは高級ワインじゃないですか?
たこ焼×高級ワインはちょっとコンセプトから外れます。
でも赤スパークリングならアリかも?
コクとほんのり甘みがある割に、炭酸のお陰ですっきりしやすいのが強み赤スパの強み。案外たこ焼きのソースの旨味を相乗させつつ、油っこさをサッパリさせる効果が期待できるかも?
ということで「赤スパークリング」も一本トライしてみましょう。
実験概要
市販の冷凍たこ焼き、そして6種類のワインとマリアージュ実験します。
たこ焼と調味料
- 冷凍たこやき50個入り:UNIFOODS
- お好みソース:Topvalu
- マヨネーズ:キューピー
- かつお節:Topvalu
- 青のり(あおさ):Topvalu
マリアージュドリンク6種
今回はワイン5種、ビール1種でトライしてみます。
- たこしゃん/カタシモワイナリー/2019/デラウェア
Facebookで「たこ焼に合う日本ワイン教えてください」と聞いたらワイン通複数からこのワインを教えてもらいました。たこ焼×シャンパン系、マヨネーズに負けないか心配ですw
うん、たこ焼の本場大阪人のワイン醸造家を信じましょう。 - Jean-Marc-Brocard/Chablis/2018
友人シェフに「たこ焼にどんなワイン合うと思う?」って聞いたら「海鮮だしChablis」って返事がきました。絶対適当wでもみんなやらないし面白そうってことで採用。
果たしてたこ焼も海鮮×シャブリの王道コンボを使えるのか? - KURAMBON/2018/マスカット・ベーリーA
Facebookで「たこ焼に合う日本ワイン教えてください」と聞いたら二番目に多かったのがマスカット・ベーリーA。それを受けてネットでジャケ買いしたクラムボン。
これは普通に合いそう、高得点を期待しています。 - Villa Mascetti/Puglia/Primitivo/2018
旅ガラスの大本命。「マヨネーズを考慮した赤」→「トマトソースに合いそうな赤」を探してみました。ほら、トマトソースって酸味や甘味、うまみがあって今回のお題に合いそう。
KALDIでトマトソースの絵を見て衝動買い、面白いマリアージュになるはず! - Seppelt/Original Sparkling Shiraz/NV
シンガポールの空港でお手頃価格でゲットできたスパークリングシラーズ。オーストラリアのスパークリングと言えばこのワイナリーが出てくるくらいは有名です。
面白いマリアージュを見せてくれるのか? - エビスビール
関西人の友人に「たこ焼きに合うワイン」を聞いたら「いつもビール飲んでる」ってことで参戦。なんか普通に美味しそうwまぁみんなたこ焼×ビールなら想像しやすいし、比較対象にしてもらえればと思います。
実験結果
- 結果 8.5/10点 たこしゃん/カタシモワイナリー/2019/デラウェア
- 結果 7/10点 Jean-Marc-Brocard/Chablis/2018
- 結果 9.5/10点 KURAMBON/2018/マスカット・ベーリーA
- 結果 7/10点 Villa Mascetti/Puglia/Primitivo/2018
- 結果 8/10点 Seppelt/Original Sparkling Shiraz/NV
- 結果 5/10点 エビスビール
日本ワインが頑張りましたね
日本ワインらしさはあまりなかったですが、今回なかなか合いました
ということで、それぞれ解説していきます。
たこしゃん/カタシモワイナリー/2019/デラウェア
結果:8.5/10点
お好みソースとマッチというより、かつお節/青のり/タコとよくマッチしました。
トーストやクリーム感は抑えめ、なのでレモンとミネラル感が際立って、そこにたこ焼きの海産物要素が上手に絡み合った印象です。炭酸で程よいリフレッシュ感もあり、こってりなたこ焼きをサッパリしてる効果も見込めます。
デラウェアのワインは初めて、シャルドネより繊細な印象でした。
テイスティング記事はこちらから
Jean-Marc-Brocard/Chablis/2018
結果:7/10点
意外と悪くなかったです(笑)「たこしゃん」と同じくトッピングとタコとマッチします。
今回飲んだシャブリがそこまで切味とミネラル感がなかったので、そこが加われば高得点狙えたかもしれません。酸味が強いリースリングなんかでも可能性がありそう。ま、味付けをポン酢にするのが一番簡単な気がしますすが。
事前予測で絶対合わないだろうと思ってただけに、なかなかびっくりした組み合わせでした。
テイスティング記事はこちらから
KURAMBON/2018/マスカット・ベーリーA
結果:9.5/10点
今回のベストマッチ!そしてマスカット・ベーリーAの認識が色々改められました。
これはお好みソースやトッピングとよく合います。甘いスパイス、リコリッシュやキャンディのような香りが上手にマッチします。しかもかなり香りが長持ち、ソースに負けないのが良いです。余韻にはコーヒーゼリーのような甘くほろ苦くクリームの混ざったような印象なのですが、それがまたたこ焼とよく合います。
マヨネーズの酸味にも負けず、また飲みたい組み合わせでした。
テイスティング記事はこちらから
Villa Mascetti/Puglia/Primitivo/2018
結果:7/10点
たこ焼の方が強く押し負けてしまった印象です。これだけ2日目だからかな?(笑)温度上げて試しても、ソースに上書きされます。が、ソースとワインの相性自体は悪くないです。ドライフルーツ系の甘い旨味とお好みソースの甘さは良いハーモニーになってます。が、変化が乏しいので、もう少し複雑なワインだと良かったと思います。
Seppelt/Original Sparkling Shiraz/NV
結果:8/10点
マヨネーズがなければもう少し伸びたと思います。
シュワとした触感と渋みが他のワインの組み合わせにないアクセントになりました。最初はイマイチだったんですが、食べて飲んでを繰り返すうちに美味しくなって唯一点数アップしたワイン。
このワインだけマヨネーズがすごい邪魔、上品なブルーベリーとソースの調和に異物が入った印象です。そして赤では唯一タコとも相性よかったです。
エビスビール
結果:5/10点
マリアージュはほぼ皆無、ただリフレッシュ感は〇
一緒に食べ合わせて味が調和した感じはほぼ皆無。ただビールの炭酸と麦の苦みがリフレッシュ感が出ます。これは飲んだ炭酸の中ではピカイチ。ただこれなら冷たい麦茶とかのが好きかも。意外とサッポロのフルーティーな味とは合うかもしれません。エビスビールは個人的に好きなんですが、たこ焼とはイマイチな結果になりました。
やってみての感想
たこ焼は意外とワインに合う。
先行研究見ててもわかってはいたのですが、意外にお好みソースなりトッピングなりどこかしらとマリアージュできます。普通にタコパするときコンビニで適当なワイン買ってきても合う気がします。
ただどこに合わせるかがなかなか難しい。そういう意味ではビールも無難なチョイスと言える気がします。たこ焼の味すべてと合うワインというのは難しい。
その中でもKURAMBONのマスカット・ベーリーAは一つの最適解だったと思います。
フルーツ系の甘さよりキャンディ系の甘さ、樽由来のほろ苦さとクリーミーなニュアンスがお好みソースに負けず、邪魔もしない心地よい組み合わせでした。
ここから他に合いそうなワインの候補を上げてみると
- ストロベリーキャンディの香りが強めなロゼ
人工的な甘み×お好みソース - 温暖地域の濃厚なシャルドネ
クリーミーな甘み×お好みソース - 高アルコール、パワフルでスパイシーな赤
お好みソースがワインに寄り添うスタンス
いつかこういったワイン×たこ焼もチャレンジしていきたいと思います。
研究所長旅ガラスの体当たりマリアージュはまだまだ続く!
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