岡山県のワイナリー「岡山ワインバレー」に訪問してきました。
噂のテラロッサ土壌で育つワインも試飲、またどんな想いでワイン造りをしてるかについても詳しく聞いてきたのでレポートします。
岡山ワインバレーってどこにあるの?
岡山県の北西部、新見市にあります。広島や鳥取寄りになりますね。
最寄り駅は「芸備線の矢神駅(9km)」、もしくは「伯備線の石蟹駅(11km)」。気合いれれば歩いていけない事も?というレベルの僻地に位置しています
旅ガラスはたまたま身内の車で送ってもらえましたが、一人で試飲もしたいとなるとかなり厳しいですね。。
ワイナリー行くまでの道。完全に田舎なので大自然好きな人は気に入ると思いますw
予約制なので、ちゃんと事前に電話で確認しましょう。
基本的に来客に合わせて時間作ってくれるみたいですが、急のお仕事や他の来客と被ることも考えるので訪問は計画的に。下記にHPのURL載せておくので、行く人はそちらを確認してアポイント取りましょう。
岡山ワインバレーってどんなワイナリー?
オーナーの野波さんと2ショット。なぜか旅ガラスが下向いてる時に撮った写真しかありませんでしたw
35歳の時に岡山に移住、葡萄畑からスタートしたそうです。「動けるうちに大きな決断をしたい」という話は印象的でしたね。旅ガラスも間もなく35になるので背中を押してもらった気分です。
さて、岡山ワインバレーは野波さんが一人で営むワイナリーです。基本ドメーヌタイプで、自家栽培かつ自家醸造。一部他社の葡萄を購入してワイン造りもしているようです。
醸造スペース。
ワイナリー&セラードアには旧幼稚園跡地を利用。サイズ的にはちょうどよいという話でした。セラードアに入るとアトリエのように絵が飾ってあり、一部パートナーの仕事場も兼ねているようです。
ワインのエチケットもパートナーさんに描かせたwが描いてくれたんだとか。作品集見せてもらいましたが、素敵な作品多いのでアート好きな人はワインと両方楽しめてお得です♪
詳しくは下記HPよりご確認下さい
https://okayamawine.jp/
ワインの特徴は?
さて、こっからはがっつりワインの話をしていきましょう。試飲も沢山させて頂きましたし、質問も一杯投げたので少しだけ詳しく話せると思います。
以下2ポイントで紹介していきます
- 土壌の特性
- 品種のチョイスと醸造方法
土壌の特性
「テラロッサ」という土壌の名前を聞いたことがあるでしょうか?
石灰岩の上に赤土が堆積している土壌。元はイタリア語で地中海付近に多く見られるそうなんですが、オーストラリアのクナワラ地区がワインの銘醸地として知られてます。岡山ワインバレーの一部の畑は、このテラロッサ土壌になっています。
さて、これがどこまでワインに影響するのか?
テラロッサの銘醸地、クナワラ地方で言われているのは
- 栄養素を含む表層の赤土
→葡萄がしっかり育つ - 根がまっすぐ伸びやすい中層の石灰岩
→結果根がそこまで広がらないため、吸収できる水分が少なく葡萄に凝縮感が出る
この辺痩せた土地 vs. 肥沃の土地のどちらが葡萄栽培に適しているか?という議論もあるのでなんとも言えません。
ちなみに地域的には地下に鍾乳洞があり、またその上にトンネルを掘った残土の部分を再利用して葡萄園にしているので、日本では珍しい石灰岩地質になっています。phは聞いてないですが、おそらくアルカリ寄りになっているのかなぁと思います。
「根っこって石灰岩層貫通してるの?」
と聞いてみたんですが、掘り出したことないから分からないということでした。そりゃそうだ。鍾乳洞という事を考えると、隙間から水が抜けてくので水捌けはよいのかな?その隙間にももしかしたら根が張っているかも?ということでした。
品種のチョイスと醸造方法
品種はシャルドネとサンジョベーゼに力を入れているみたいです。
てっきりカベルネ・ソーヴィニョンかなぁと思ったんですが、他と同じことやっても仕方ないということでサンジョヴェーゼ/ネッビオーロにたどり着いたとのこと。
イタリア品種が特別好き、というわけではないそうですがw。割とカベルネ・ソーヴィニョンは見るのですが、栽培難しいという話を各地で聞くのでかなり苦戦している模様。
ちなみに
近所の奥出雲ワイナリーさんのカベルネは着色がなかなかうまくいかず、ロゼみたいなワインになっていました。ピノノワールは各地で病気などの世話が大変で苦戦、そういう意味ではイタリア系品種は面白いチョイスかもしれません。サンジョベーゼは熟すの早かったはずですからねw
あと葡萄畑は元々勝沼ワイナリーが撤退して残した葡萄畑の一部を受け継いだのがシャルドネの畑。もともとは白ワイン作る気はなかったそうですw
ピノノワールとメルローの畑もあったそうですが、そちらは手が回らないってことで引き継がず
現状はほぼシャルドネのみ、イタリア系の赤品種は現在葡萄栽培に注力している最中のようです。
行ってみた感想
ついつい質問し放題なので話混んじゃいました(笑)
11時頃お邪魔して、13時過ぎまで。長々とありがとうございました。
個人的にはワインのお話よりも、「35歳までの動けるうちにチャレンジしないと」って話が印象深かったです。
人生何始めるにも遅すぎることはない、と思っていますが。体力のある、もしくは大失敗してもやり直しができる段階のラインがアラサーまでかなぁと旅ガラスも思います。
それに「いつでもできる」と思うより「いつまでにやる!」って決める方が気合はいりますからね!
旅ガラスがどこを目指すかはまだまだ未定ではありますが、人生の大先輩のお話を聞けたのは非常に貴重でした。今後も頑張って美味しいワインを作り続けてもらえるように、一消費者として応援していきたいなぁと思いました。
日本ワイナリー訪問数 2軒目
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